開催概要

はじめに

 西暦2000年に開催された県民文化祭『ミレニアム天草』は産業文化祭と位置づけられ、地域文化の産業化をテーマとして開催されました。建築、食、景観、陶芸の4部門の地域文化に焦点を当て、文化の産業化に向けての議論や提言が行われました。市民センターにて開催された、国際陶芸シンポジウムにおいて『陶石の島から陶磁器の島へ』という決議が行われ、産業文化としての発展が求められることとなりました。天草は陶石の産地として世界有数の規模を誇ります。陶石を産する島から、陶磁器を生産する島へと飛翔することにより、地域文化産業の柱として創りあげようという決議でした。この決議を受け『陶芸のまちづくり』が始まります。

 2001年より2003年までの3年間、文化課が担当しアーティスト交流や国内外より著名陶芸家を招聘、陶芸の多様性と新たな可能性を提案する企画が展開されました。2004年よりは商工観光課と共同開催するようになりました。 陶芸の産業化を考えた時、商工と手を携えながら歩みを進めたほうが、展開がスムーズに運ぶだろうという考えからです。天草大陶磁器展がスタートしたのも、この時からとなります。以降、陶磁器コンテストの開催。地元の物産の展示即売。伝統文化を紹介する企画や、陶芸にちなんだイベントの開催など、様々なイベントを重ねました。著名陶芸家やアーティストを招聘し若い陶芸家への技術研修も盛んに行われています。

 昨年よりは、陶磁器展以外の企画として、シルバーウィーク時に合同窯出しを開催しています。今年も窯元の協力のもと、2回目を無事終えることが出来ました。7月には窯元マップを作成し、来島した人達が出来たての地図を片手に窯元巡りを楽しんでいます。また、実行委員の取り組みとして、陶芸作品に天草の美味しいものを盛りつけた『天草宝の器』(アマクサタカラノキ)を限定販売いたしました。沢山のご応募があり、陶芸の持つ潜在的な力の大きさに、驚くとともに意を強くしているところです。作品数が少なかったため、皆様の要望にすべて応えることが出来ませんでしたが、今後は、より魅力的なものをと次の展開に向けて話を始めているところです。

 本年は多くの著名ゲストを迎え、ディスカッションと講演を予定しております。 天草の人々が示唆に富んだ話を聞く機会を持ち、未来に対する指針となるような、本格的な議論にしたいと考えております。陶芸は衣食住。特に食文化や生活文化と密接な関係性を持っています。工業的ではなく、工芸・・・手を使い体で作る仕事。陶芸という技術は、数千年前から存在しますが、およそ800年前に職業として成立したと考えられています。手で物を作ることはどういうことなのか、日本人はどのように身体を使い、世界に誇るべき作品を作ってきたのか?全国にはどんな焼物があるのかなど、様々な角度より検証し、地域産業として、天草陶磁器が進むべき道を、皆さんと一緒に考えてみたいと思っています。

 最後になりますが、今年は100を超える窯元が全国より天草へやってきます。陶芸家も天草に来るのを楽しみにしているようで、様々な陶芸家から感謝の言葉をいただきます。今年は震災が起こり、被害が甚大だった、熊本市、阿蘇、西原、菊池よりも沢山の窯元が出展いたします。九州はもとより遠くは北海道の窯元の参加もあります。天草大陶磁器展の企画は、ほとんどすべてを陶芸家の協力と、天草市の熱意により開催されます。秋の終わりの季節、天草路を楽しみながら、陶芸の世界をご堪能いただければ幸いです。

天草大陶磁器展実行委員長 金澤一弘

主催

天草大陶磁器展実行委員会

テーマ

「コーヒーカップと飯碗」

日時・会場

期日:平成28年11月2日(水)~7日(月)【6日間】

時間:午前9時30分~午後5時00分(7日は午後4時00分まで)

会場:天草市民センター(特設会場、展示ホール、大会議室ほか)